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高校2年生探究授業~相手に伝わる話し方を学ぶ~
DJ・HAGGYによる話し方講座
「藤嶺探求ゼミナール」について
 毎年高校2年生では、11月頃から毎週水曜日の6時間目に探究学習が実施されています。「藤嶺探求ゼミナール」と称し、全8講座の中から生徒が興味のある講座を、事前のアンケートで選択して受講します。新聞部の私はこの中から、ラジオDJ・パーソナリティとして活動する DJ・HAGGY(ハギー)こと萩原浩一氏が登壇する【相手を惹きつける話し方講座】を受講しました。
「話す力」の必要性
 講義の冒頭、萩原氏は「これから皆さんは、大学や就職などで面接・発表の場が増え、“話す力”が求められてきます。」と前置きし、「最近は、電話に出ることが怖くて仕事を辞めてしまう20代もいるんですよ。」と語りました。生徒たちからは驚きの声が上がりました。
 さらに、「私は大学でも『話し方』の授業をしていますが、最初は本当に“もしもし”から教えます。幼稚に思えるかもしれませんが、実際にそうしたことが必要な時代になっているのです。」と続けました。また、「皆さん、親に『何言っているかわからないからもう一回言ってくれる?』と言われた経験はありますか」と問いかけ、その理由として「自分の声は“空気”と“骨”を通して自分に届きますが、相手には“空気”でしか届かないため、同じように聞こえていないのです。だからこそ、“相手に伝わる話し方”が重要になります。」と強調しました。
アクセントの影響と印象
 そのうえで「発音の大切さ」について、2月と4月のアクセントを例に挙げ、「正しい発音で言ってください。」と生徒に尋ねました。生徒は、2月は「に」を、4月は「がつ」を強調して発音しましたが、萩原氏は「よい間違いと正しい答えの両方を言ってくれました。2月は間違えており、4月は正解です。」と説明がありました。生徒たちは「何が違うの?」と困惑していました。
 すると萩原氏は、「多くの人は、2月と4月をよく『に』と『し』を強調しがちですが、本当の言い方では『がつ』を強調して言います。」と解説しました。さらに、「私の後輩でも、面接の際に“2月”の『に』を強調して言ってしまい、結果的に落ちてしまった人がいます。発音はそれほど印象を左右します。」と話し、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。
 「ラジオでも、生放送は録り直しができませんが、収録では発音を間違えると録り直しになります。概ね皆さんは、生まれたときから“間違えた方”で言ってしまっています。そのため、直すのは簡単ではないので、意識して直していかなければなりません。」と、イントネーションの重要性を教えてくださいました。
鼻濁音が与える印象
 続いて「鼻濁音」についても説明がありました。「『小学校』『中学校』『大学』は“んが”と鼻濁音で発音しますが、『高等学校』は二語が組み合わさった複合名詞のため、“が”を強く発音します。“んが”を“が”と言うと、怒っているように聞こえてしまいます。鼻濁音を誤ると、相手に強い印象を与えてしまい、人間関係に影響することもあるのです」と述べました。
萩原氏自身の経験と実践アドバイス
 講義の終盤では、ご自身の経験も語られました。「私は親がいない中で働きながら学費を払い、どうしても卒業したかったので追試を17回受けました。」という言葉に、教室は驚きが広がりました。
 また、「『お名前は?』と聞かれたときは、名字だけでなく、学校名・学年・氏名までまとめて言うと、相手にいちいち聞き返されず、印象が良いです」「面接官が女性の場合、特に鼻濁音が丁寧さの差になります。」といった、実生活で活かせる実践的なアドバイスも多く伝えてくださいました。
まとめと次回予告
 最後に「来週は皆さんに実際に声を出して自己紹介してもらいます。しっかり考えてきてください。」と締めくくられました。本日の講義は、実例とユーモアを交えながら、話し方の大切さを実感できる学びの時間となりました。(新聞部 AKI)
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