12月に入り、校内の空気も少しずつ冬の深まりを感じるようになってきました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
12月8日は「釈尊成道会」です。仏教を開かれたお釈迦さま(釈尊)が、約2500年前に菩提樹のもとで悟りを開かれた日です。毎年この日を迎えるたびに、私自身も「今の自分の生き方を少し立ち止まって見つめ直す」そんな大切な機会としています。
お釈迦さまは、王族として豊かに育ちながらも、人が避けることのできない「苦しみ」の存在に深く向き合い、出家の道に進まれました。その後、6年間にも及ぶ厳しい苦行の末に気づかれたのが、「どちらか一方に偏らない中道の大切さ」です。
これは、現代を生きる私たちにもそのまま響く教えです。完璧を求め過ぎて疲れてしまうことや、他人と比べて自分を追い込んでしまうことがあり、その一方で、努力を怠れば成長を得ることはできません。大切なのは、極端に偏らないバランスの感覚です。日々の判断や行動を少し整えるだけで、心の負担は軽くなります。
仏教には「四法印」という4つの根本的なものの見方、考え方があります。また、「四聖諦」という人生に関する4つの真理があります。
四法印は、諸行無常(すべては変化する)、諸法無我(固定した自我はない)、一切皆苦(苦しみは人生の一部）、涅槃寂静(苦しみを超えた平安がある)です。
四聖諦は、苦諦(苦しみが存在することを認める)、集諦(苦しみの原因を見つめる)、滅諦(苦しみはなくせると理解する)、道諦(苦しみをなくす方法を実践する)です。
少々難しい話になってしまいましたので、お釈迦様の考えや悟りにかなった、日常で実践をいくつか挙げましょう。
①１日５分の静かな時間
呼吸に意識を向けるだけでも、心が整い、物事への向き合い方が変わってきます。
イライラしにくくなるという声もよく聞きます。
②感謝の習慣を持つ
「いただきます」と心を込めて言うことも、仏教の実践です。
「今、ここにあるもの」をありがたく感じる習慣は、日々の幸福感を大きく高めてくれます。
③思いやりを行動に
疲れた家族への一言、困っている人へのささやかな手助けなど、「諸法無我」が示すように、私たちは支え合って生きています。そのことを実感できる行動を、日々ひとつずつ積み重ねていきたいものです。
お釈迦様が悟りを開いた「成道」という出来事は、時を超えて私たちの心にも静かな灯火をともしてくれます。変化を恐れず、苦しみの原因に誠実に向き合い、感謝と調和を大切にする生活の積み重ねこそが、豊かな人生をつくる力になります。
今日という日が、皆さんにとって新たな気づきのある一日となりますように、そしてお釈迦様の教えが、一人ひとりの歩みをやさしく照らしてくれることを願っています。
12月8日は「釈尊成道会」です。仏教を開かれたお釈迦さま(釈尊)が、約2500年前に菩提樹のもとで悟りを開かれた日です。毎年この日を迎えるたびに、私自身も「今の自分の生き方を少し立ち止まって見つめ直す」そんな大切な機会としています。
お釈迦さまは、王族として豊かに育ちながらも、人が避けることのできない「苦しみ」の存在に深く向き合い、出家の道に進まれました。その後、6年間にも及ぶ厳しい苦行の末に気づかれたのが、「どちらか一方に偏らない中道の大切さ」です。
これは、現代を生きる私たちにもそのまま響く教えです。完璧を求め過ぎて疲れてしまうことや、他人と比べて自分を追い込んでしまうことがあり、その一方で、努力を怠れば成長を得ることはできません。大切なのは、極端に偏らないバランスの感覚です。日々の判断や行動を少し整えるだけで、心の負担は軽くなります。
仏教には「四法印」という4つの根本的なものの見方、考え方があります。また、「四聖諦」という人生に関する4つの真理があります。
四法印は、諸行無常(すべては変化する)、諸法無我(固定した自我はない)、一切皆苦(苦しみは人生の一部）、涅槃寂静(苦しみを超えた平安がある)です。
四聖諦は、苦諦(苦しみが存在することを認める)、集諦(苦しみの原因を見つめる)、滅諦(苦しみはなくせると理解する)、道諦(苦しみをなくす方法を実践する)です。
少々難しい話になってしまいましたので、お釈迦様の考えや悟りにかなった、日常で実践をいくつか挙げましょう。
①１日５分の静かな時間
呼吸に意識を向けるだけでも、心が整い、物事への向き合い方が変わってきます。
イライラしにくくなるという声もよく聞きます。
②感謝の習慣を持つ
「いただきます」と心を込めて言うことも、仏教の実践です。
「今、ここにあるもの」をありがたく感じる習慣は、日々の幸福感を大きく高めてくれます。
③思いやりを行動に
疲れた家族への一言、困っている人へのささやかな手助けなど、「諸法無我」が示すように、私たちは支え合って生きています。そのことを実感できる行動を、日々ひとつずつ積み重ねていきたいものです。
お釈迦様が悟りを開いた「成道」という出来事は、時を超えて私たちの心にも静かな灯火をともしてくれます。変化を恐れず、苦しみの原因に誠実に向き合い、感謝と調和を大切にする生活の積み重ねこそが、豊かな人生をつくる力になります。
今日という日が、皆さんにとって新たな気づきのある一日となりますように、そしてお釈迦様の教えが、一人ひとりの歩みをやさしく照らしてくれることを願っています。
