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school-news-a383 校長ブログ(2/15)

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校長ブログ(2/15)
涅槃会(ねはんえ)

 本日、今年度最後の高1生「学林」がありました。内容は、前回「般若心経」の写経をしましたので、それを遊行寺御本尊前に奉納し、遊行寺僧侶の方に祈願をして頂き、その際、高1生も一緒に般若心経を唱えるというものでした。実は心配が2つありました。一つは、写経の時間に般若心経を最後まで写経できた生徒は少なかったため、「家で完成させて提出」という指示が出ていました……さすが高1生!ほぼすべての生徒が写経を提出しました!二つ目の心配は、ふりがな付きの般若心経を配布しましたが、「初めてで読誦できるだろうか」でした。そこは、遊行寺の僧侶の方が巧みでした。本番に入る前に、「このようにお唱えします」と言って、1度模範を示して下さいました。次に「皆さんも練習してみましょう」ということで、生徒たちも「予行演習」をしました。そして、本番……生徒たちはしっかり声を出して唱えられました!さすが高1生!なかなかやります!
 そして、今日はお釈迦様が亡くなった日である「涅槃会」でした。時宗僧侶で大正大学准教授の長澤昌幸先生による「涅槃会」の説明、その後クラスごとに巨大な「涅槃図」の前で長澤先生による「絵解き」がありました。
 「写経」も「般若心経」も「涅槃会」も初めての生徒が多かったと思いますが、「体験」を通して、生徒各人が「感じるもの」があったことと思います。
 さて、「涅槃会」について少し記します。涅槃会は、仏教を開いたお釈迦様がお亡くなりになった日に修行される法要で、日本では2月15日に遺徳追慕と報恩のために行われます。実際は、お釈迦様が亡くなった日は不明ですが、日本と中国では2月15日と定められています。また、涅槃とは、本来は「迷いのなくなった境地(ニルヴァーナ)」のことですが、この場合はお釈迦様が亡くなった意味に用いられています。
 涅槃会の際に掲げられる「涅槃図」は、沙羅双樹(さらそうじゅ)の下でお釈迦様が入滅される情景を描いた絵図のことです。ちなみに、遊行寺の巨大涅槃図は、縦6m45cm、横3m64cmもあります。多くの涅槃図では、宝台上にお釈迦様が「頭北面西右脇臥」の状態で横たわり、その周囲に会衆人物や鳥獣虫類が数多く集まり、悲嘆の様子が描かれています。また、樹上には飛雲に乗ってお釈迦様の臨終に馳せ参じようとする摩耶夫人(まやぶにん=お釈迦様の母上)の一行が描かれています。
 本題からは外れますが……「偉人が亡くなった日に生まれた」とか「偉人が亡くなった翌日に生まれた」ということで、「その偉人の生まれ変わり」がよく言われます。手元にある『令和6年 時宗寳暦』の2月15日には、「釈尊ねはん会(ママ)」とともに、何と「一遍上人降誕会」とあるのです!また、2月16日には「日蓮聖人降誕会」とあります。それぞれの宗派においては、一遍上人も日蓮聖人も「お釈迦様の生まれ変わり」という“仏格化”を望んだのかもしれません。
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