校長ブログ~涅槃会(ねはんえ)~

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藤嶺 広報

B!
去る2月13日(金)に今年度最後の高1生「学林」がありました。内容は、1月の学林で「般若心経」の写経をしましたので、それを遊行寺御本尊前に奉納し、遊行寺僧侶の方に祈願をして頂き、その際、高1生も一緒に般若心経を唱えるというものでした。実は心配が2つありました。一つは、写経の時間に般若心経を最後まで写経できた生徒は少なかったため、「家で完成させて提出」という指示が出ていました……さすが高1生!すべての生徒が写経を提出しました!二つ目の心配は、ふりがな付きの般若心経を配布しましたが、「初めての読誦でしっかり声が出るだろうか」でした。何度かClassiを通じて、般若心経読誦練習用サイトを案内した甲斐があり、かなり声を出してくれました。(一番声を出したのは……私です!)
 また、2/15の「涅槃会(ねはんえ=お釈迦様が亡くなった日)」を前にして、遊行寺本堂には「涅槃図」がお祀りしてありましたので、時宗僧侶で遊行寺宝物館館長の遠山元浩先生に「涅槃会」の説明と「涅槃図」の絵解きをして頂きました。
 「写経」も「般若心経」も「涅槃会」も「涅槃図」も初めての生徒が多かったと思いますが、仏教では「行=体験」を重視します。今回は、「行」を通して生徒各人が「感じるものと得るもの」があったことと思います。
 さて、「涅槃会」について少し記します。涅槃会は、仏教を開いたお釈迦様がお亡くなりになった日に修行される法要で、日本では2月15日に遺徳追慕と報恩のために行われます。お釈迦さまは、80歳のとき、弟子たちに最後の教えを説きながらクシナガラという地で亡くなられました。実際は、お釈迦様が亡くなった日は不明ですが、日本と中国では2月15日と定められています。また、涅槃とは、本来は「迷いのなくなった境地(ニルヴァーナ)」のことですが、この場合はお釈迦様が亡くなった意味に用いられています。
 涅槃会の際に掲げられる「涅槃図」は、沙羅双樹(さらそうじゅ)の下でお釈迦様が入滅される情景を描いた絵図のことです。ちなみに、遊行寺の巨大涅槃図は、縦6m45cm、横3m64cmもあります。多くの涅槃図では、宝台上にお釈迦様が「頭北面西右脇臥」の状態で横たわり、その周囲に会衆人物や鳥獣虫類が数多く集まり、悲嘆の様子が描かれています。また、樹上には飛雲に乗ってお釈迦様の臨終に馳せ参じようとする摩耶夫人(まやぶにん=お釈迦様の母上)の一行が描かれています。
 涅槃会は、お釈迦さまの死をただ悲しむ日ではありません。お釈迦さまが最後まで伝え続けられた教えを、私たちがどのように受け止め、自分の生き方にどう活かしていくかを考える機会です。仏教とは、智慧と慈悲の実践だと言われます。智慧とは、物事を正しく見る力であり、慈悲とは、人の痛みや苦しみに心を寄せる力です。自分を整えることと、人を思いやることの両方を大切にする生き方が、仏教の教えなのです。
 皆さんがこの機会に、お釈迦さまの教えを改めて学び、自分の生き方を静かに見つめ直してみることができれば、涅槃会の意義はより深まることでしょう。

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